見えないタイプの矯正を行うと、他人に気づかれることなく治療ができます。年齢や男女を問わず、通常の歯の表面につけるものではなく、裏側につけることで外見を損なうことなく、歯並びを整えることが可能です。
口内式矯正(リンガル矯正)とは
一般的に使用されている歯の表面につけるタイプと違い、リンガル矯正器具は歯の裏側に装着するため、外見には全く影響しません。よってこのタイプは、「歯並びはきれいにしたいけれど、金具をつけるのはちょっと……」という方に最適です。
矯正器具は、小さな金具(ブラケット)とそれらをつなぐワイヤーの2つのパーツで構成されます。通常のタイプは、既成のブラケットを個々の歯列に合わせて歯の表面に装着しますが、リンガル用のブラケットは、個人の歯型に合わせたものを注文して作る必要があります。
よくある質問
Q:リンガルタイプは、誰でもできますか?
A:はい。通常の矯正ができる方なら、年齢を問わず装着できます。
Q:価格は?
A:リンガルタイプは、通常のタイプよりも治療に高度な技術を要するため、価格は高くなります。
Q:痛みはありますか? クリーニングは?
A:舌の痛みは通常、最初の2~3週間だけです。塩水で口腔内を洗浄するこ とで痛みは多少おさまります。また治療中、口腔ケアを行うことは重要です。定期検診を受けましょう。歯みがきに電動ブラ シを使うのもよいでしょう。
Q:話す時に何か影響はありますか?
A:舌が器具に当たるため、英語の“S”や“SH”を発音しづらくなります。ただし 、時間が経つと、舌 が慣れて自然と発音も戻りますので、心配は要りません。
Q:治療後の結果は?
A:歯の表面に器具がないので、日々歯列が整っていくのを見ることができます 。外見の美しさだけでな く、かみ合わせを正しくすることで、口腔内全体の健康を保つことにとても役立ちます。
そんなにお金はかけられないけれど、目立たない矯正がしたいという方には、もう一つ、「見えにくい矯正」として、金具にセラミック(白い陶材)を使うものがあります。これは歯の表面につけるタイプではありますが、歯と同色のブラケットをしようするため目立ちません。ほかにプラスチックを使うものもありますが、変色や強度が劣るので、セラミックタイプをお勧めします。またどのタイプの矯正でも、食事は固いものやキャラメルなどの歯につきやすいものは避け、定期的な検診とクリーニングで歯の健康にも気をつけましょう。
矯正でも、「メタリックスマイル」(笑った時に金属がキラッと光ることを皮肉って、欧米で使われる言葉)にならずに治療ができるので、興味のある方は専門医にご相談ください。