小児歯科 (2)

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「 子供の歯と小児歯科について 」

子供を虫歯から守り、白い歯で自信を持って笑顔ができるようにすることは大切です。歯の大切さを日ごろから話し、上手に歯みがきができたらほめてあげることを小さい時から行えば、虫歯予防に大いに役立つでしょう。口腔ケアには、年齢ごとに気をつけなければいけないポイントがありますので、以下を参考にしてください。

J21_2002誕生~24カ月:授乳後と寝る前に、やわらかいガーゼなどで歯と歯茎を拭いてあげましょう。おしゃぶり代わりに、ミルクやジュースを哺乳びんで与えて寝かせることは止めましょう。母乳にしても、授乳中に寝てしまうと虫歯を作る原因となります。離乳は1 歳の誕生日頃とし、食事の時間も決めましょう。初めての歯科検診は、乳歯の生え始めに行いましょう。また、1歳になっても歯が生えてこない場合も、検診をお受けください。その後の検診は、18~24カ月頃に行き、医師から小さい子供の歯を守る方法や使う用品の相談なども受けましょう。 歯が生え始めたら、ヘッドの小さい乳児用歯ブラシで、フッ素入りの歯みがきペーストをほんの少しつけて、やさしく磨いてあげましょう。同時に口の中も、ガーゼなどで拭いてください。以上のケアで、哺乳びんによる虫歯を予防できます。また、以下はよくある虫歯のケースです。

J21_20032~6歳:この頃は、まだ大人が歯みがきを手伝ってください。まず、歯と歯の間をデンタルフロスできれいにします。就寝中は唾液が少なくなるため、歯のクリーニングは寝る前が最も重要です。また、良いお手本を大人が見せることも大切ですので、大人も一緒に歯みがきをしましょう。バランスのとれた食事を心がけ、おやつにも気をつけることが大切です。 3歳頃からは定期的に検診を受け、フッ素塗布を行い、虫歯予防を行いましょう。幼児の定期検診は、だいたい3カ月毎から始まり、医師が口腔ケアがしっかり出来ていることを確認すれば、6カ月毎の検診となります。また小児歯科医は、6歳臼歯(きゅうし)が生えると、シーラントを勧めることがあります。シーラントとは、磨き残しが起こる臼歯の噛み合せ部分の表面にコーティングをし、溝を埋めて虫歯を予防する処置です。検診前に、医師がシーラントが必要かどうかを判断し、既に処置済みのものもチェックし、取れたものを修復したりします。

orthodontic6~12歳:口腔ケアの習慣が、大人から子供本人に移る時期です。しかし、自分で口腔ケアの重要性を認識しきちんと出来るまでは、大人も責任を持って子供の手助けをしてあげてください。普通、フロスと歯ブラシが上手に使えるようになるのは、8~10歳頃です。歯みがきに使うブラシや歯みがきの方法は、小児歯科医の指示を受けましょう。また、3~4カ月毎に新しい歯ブラシに取り替えましょう。替える時期がはっきりしない場合がありますが、取り替え時期を知らせるインジケーター付きの歯ブラシだと便利です。6カ月毎の定期検診に行き、虫歯の有無をチェックし、クリーニングをしてもらいましょう。この頃、奥歯の永久歯も生えてきますので、前述のシーラントを行うこともあります。また医師は、歯と顎の成長についてもチェックしますので、矯正の可能性についても検診ごとに見ていきます。必要であれば、矯正医とのアポイントメントを勧められます。

以上のような口腔ケアは、すぐに始めましょう。もしも子供が歯科にかかったことがなくても、虫歯があるようでしたら、すぐに医師に診てもらいましょう。子供がまだ小さかったり、歯科にかかったことがない場合は、小児歯科の専門医にかかることをお勧めします。小児歯科医は子供の歯を守るプロです。 初診で重度の虫歯が見つかった場合や、痛みを伴う場合には、すぐに治療を始めなければなりません。子供が治療を嫌がる場合は、以下の方法を使って、痛みを感じずに治療を行うことが可能です。

1) 静脈鎮静:注射 によって鎮静します。ほぼ眠った状態なので、痛みも感じません。注射は麻酔医により行われます。

2) 口腔鎮静:子供に最も多く使われるのが、シロップ状の飲み薬です。治療の約1時間前に服飲。量は子供の体重により調整されます。この薬の作用でうとうとする眠気を催し、リラックスした状態になります。しかし治療箇所が多く治療が長い場合は、薬の効き方に個人差があるため、この方法の使用は難しいと言えます。

3) ガス鎮静:ゴムのマスクから 鎮静ガスを吸い込む方法です。 ガスは小児用の極めて安全なもので、効果は濃度により調整します。「笑気ガス」とも呼ばれるように、うとうとする眠気に加え、笑ったりもします。子供には合っている方法と言えます。

4) 全身麻酔(GA):小さな子供が長時間に及ぶ多歯の治療をする場合に適した方法です。患者は眠った状態で、通常病院にて日帰り 入院で行われます。治療は内容にもよりますが、30分から2時間ほどで、治療後少し休んでから帰宅となります。治療中は 小児専門の麻酔医が常に患者の状態をモニターしています。この方法は、年齢が低い、治療を嫌がる、事故などの外傷を受けた子供に、よく行われる方法です。

「痛い!」と言い出してからの子供の歯科治療は、泣き出したり口を開けてくれなくなったりと大変なことが多いので、痛くなる前の小さな虫歯を見つけて治すことが重要です。そのためにも、毎日の歯みがきと定期検診は欠かさず行いたいものです。


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